「高齢者異変検知」

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研究代表者:
佐藤 知正 (東京大学大学院情報理工学系研究科 教授)
研究課題:
安全・安心のための移動体センシング技術

技術解説

高齢化社会をむかえ、我が国では高齢者のいる世帯は1700万を超え、全世帯の35%強をしめている。一人暮らし高齢者は2010年には450万となるが、高齢者のうち25%程度は健康上に何らかの問題があり日常生活に不自由しているとされ、本人や離れて暮らす家族からは、ホームヘルプや安否確認への需要は増すばかりである。普及している緊急通報サービスは異変があった際の本人による急報に基づくものであり、センサ技術に基づくお年寄りの見守りサービスの展開が求められている。これまでの緊急通報サービスが生存確認とすれば、これからのサービスは元気支援である。
無線ペンダント、テレビカメラによるモニタリングは各々置き忘れやプライバシーの問題があり、かわって焦電センサやベッドマットセンサ等による簡便モニタリングが期待されており、見守りサービスは、単なる緊急通報、緊急派遣にとどまらず、看護士やケアスタッフとの対話、日々の健康管理を中核とする健康支援総合サービスにつながるもので、少子高齢化のもと大きな事業となることが見込まれる。本研究では、従来実現できなかった、個々の生活パターンの自動把握が有効に機能にしていることが、協力家庭のデータと照合することにより確認されている。また、認知症にかかると生活リズムが不規則になる、パターン自体が無くなるといった知見を得ており、実際に該当している家庭でも異変を検知できていたという極めて重要な成果を得ている。

概要図

生活センサデータに基づくワンストップ高齢者健康生活支援サービスのイメージ

生活センサデータに基づくワンストップ高齢者健康生活支援サービスのイメージ

生活パターン把握と異変検知の結果

生活パターン把握と異変検知の結果

500日程度のデータから生活パターンの自動把握を統計クラスタリングで行った結果の一例

500日程度のデータから生活パターンの自動把握を統計クラスタリングで行った結果の一例

論文等

  1. 森武俊(東大):センシングルームによる環境型人間計測・支援,日本機械学会誌,Vol.109,No.1048, pp.192-193, (2006.3)
  2. 森 武俊,野口 博史,佐藤 知正(東大):センサネットワークと生活行動,電子情報通信学会誌,Vol. 89, No.5, pp.430-435, (2006.5)
  3. 森 武俊(東大):センシングルームによる人間支援,日本機械学会誌,Vol.109, No.1056,pp.11-14, (2006.11)
  4. 森武俊,祢次金佑,下坂正倫,佐藤知正(東大):日常動作の概念関係と隠れマルコフモデルを利用した動作のオンライン分節化,日本ロボット学会誌,Vol.25, No.1, pp.130-137, (2007)

関連特許

関連リンク

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