配管系の応力異常検出

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研究代表者:
徐 超男 (産業技術総合研究所 生産計測技術研究センター応力発光技術チーム 研究チーム長)
研究課題:
応力発光体を用いた安全管理ネットワークシステムの創出

技術解説

配管の内壁に発生する、予測が困難な減肉箇所や脆弱部位を包括的に検出できるかを検証する実証実験を行った。応力発光塗膜センサを試作したプロトタイプ配管に適用し、配管の危険箇所の検知およびその危険レベルの把握に対して有効性を実証する。管内に深さの異なる内部欠陥を設けた配管を試作し、応力発光塗膜センサを配管表面に適用した。特に、配管表面の応力発光強度と欠陥の深さ(危険レベル)との関係性について検証を行った。
表面に応力発光塗膜センサを貼り付けた配管に深さ(d=0~2.0mm)の欠陥を設け(図1a)、実際のプラントで見られる水撃現象を模擬して配管内圧を上昇させた場合の応力発光と内部欠陥との関連性について検証した(図1b,c)。その結果、配管内部に欠陥がある場合、応力発光強度には分布が生じ、この分布から欠陥箇所の特定が可能であることを確認した。さらに、応力集中箇所における応力発光強度(x~5mm)は、欠陥深さが深くなるにつれて大きくなることを明らかにし(図1d)、応力発光強度から配管の危険レベルの推定が可能であることを示した。
このように、本試験では表面からは見えない配管内欠陥の可視化に成功し、その危険レベルの推定、危険予知への可能性について示した.これから、表面からは見えない配管内部の欠陥・減肉を検出し、危険レベルを特定でき、配管の減肉等による事故の防止に役立つことが期待できる。

概要図

図1:配管表面の発光分布

図1:配管表面の発光分布

論文等

  1. W. Liu, T. Nagatake, K. Takase, C.X. Wu, D. Ono, H. Yamada, C.N. Xu, “Visualization of Thermal Stress Distribution With Elasticoluminescent Materials”, Proceedings of International Forum on Mechanoluminescence and Novel Structural Health Diagnosis 2011, pp.182-189, 2012
  2. 上野直広、小野大輔、徐超男, “構造物の応力分布に起因した応力発光のパターン検出”, 計測自動制御学会論文集, 2011, Vol.48 No.1, pp.67-72, 2012
  3. W. Liu, T. Nagatake, K. Takase, C.X. Wu, D. Ono, H. Yamada, C.N. Xu, “Evaluation of thermal stress distribution with elasticoluminescent materials”, Proc. of 8th International Conference on Flow Dynamics, pp.102-103, 2011
  4. S. Guo, C.N. Xu, D. Ono, “Diagnosis of Internal Defect of a Pipe by Mechanoluminescent Sensor”, Proceedings of Structural Health Monitoring 2011, Vol.2, pp.1442-1448, 2011
  5. 小野大輔, 李周承, 徐超男, “応力発光センサーを用いた配管内部の欠陥の可視化”, 可視化情報学会誌, 2010 Vol.30 Suppl.No.1, pp.341-342, 2010

関連特許

関連リンク

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