「電子トリアージシミュレータ」

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研究代表者:
東野 輝夫 (大阪大学 大学院情報科学研究科 教授)
研究課題:
災害時救命救急支援を目指した人間情報センシングシステム

技術解説

【目的】
我々の研究グループでは大事故や災害発生時における救命救急活動の支援を目的として,電子タッグを利用した電子トリアージシステムを開発している.本システムでは,バイタルサインを自動的に測定する電子タッグを傷病者に取り付けることで,傷病者の病状変化や位置を無線ネットワークを介して収集し,リアルタイムに監視することが可能となる.本システムを有効に活用するためには,訓練を通して操作や機能を知るとともに,支援機能の一つである病状変化の通知機能や情報収集機能の有効性を示すことが求められる.本研究では,病状変化の通知機能および情報収集機能を取り入れたトリアージ訓練法の実現を目的とする.
【方法・結果】
 多数傷病者対応訓練やトリアージ訓練の方法として実動訓練の非効率性が指摘されている。その結果、エマルゴ・トレーニング・システム(TM)などの机上シミュレーション演習が行われているが、傷病者は各々の想定が記載された札(患者人形)を利用して作業が行われることが多く,病状変化の通知など電子トリアージシステムの支援機能を取り入れた訓練の実施が容易でない.本研究では,電子トリアージシステムの支援機能を取り入れた訓練用シミュレータを開発し,訓練実施者が記述したシナリオに沿ったトリアージ訓練を,複数のコンピュータを用いて実施できるようにした.
【考察】
 本シミュレータにより,トリアージ訓練の準備に必要な手間の大幅な削減が期待できる.また,従来の机上シミュレーションでは訓練のルール遵守が訓練を受ける側に一任されていたが,本シミュレータにより事前に取り決めたルールに沿った訓練を容易に実施できる.今後,本シミュレータによりトリアージ訓練を行い,電子トリアージシステムの支援機能の有効性を評価する予定である.

概要図

研究背景

研究背景

シミュレータ概要

シミュレータ概要

シナリオ入力画面

シナリオ入力画面

論文等

  1. 野上 大樹, 内山 彰, 中田 康城, 東野 輝夫 "電子トリアージ訓練のための多人数参加型シミュレータの提案" 第15回日本集団災害医学会総会
  2. 81. 野上 大樹,内山 彰,中田 康城,東野 輝夫,電子トリアージ評価のための多人数参加型シミュレータの設計,マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2010)シンポジウム論文集,pp.2051-2060,2010年7月

関連特許

  1. 特願2010-027622「救命救急シミュレーション装置、救命救急シミュレーションシステム、プログラムおよびその記録媒体」

関連リンク

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