鳥インフルエンザウイルス感染鶏の病態変化の解析

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研究代表者:
伊藤 寿浩 (産業技術総合研究所 先進的プロセス研究部門 ネットワークMEM研究グループグループ長)
研究課題:
安全・安心のためのアニマルウオッチセンサの開発

技術解説

無線センサを用いて、2株の高病原性鳥インフルエンザウイルスの鶏病原性を比較した。その結果、CkYM7では発熱は見られず、死亡時間は約34時間であるのに対して、DkYK10では高熱(2.5度)が見られ、死亡時間は約87時間と長かった。このことから、センサを用いることによって鶏病原性の違いを明確にすることができた。次に、両ウイルスの鶏増殖性を経時的に調べたところ、CkYM7は臓器で急速且つ大量に増殖し、マクロファージおよび血管内皮細胞に大量のウイルス抗原が検出された。これに対して、DkYK10の増殖は緩やかで、マクロファージで少量のウイルス抗原が検出された。サイトカイン遺伝子の合成はCkYM7で顕著に、DkYK10で弱く抑制されていた。これらのことから、CkYM7の高い病原性はマクロファージおよび血管内皮細胞における著しい増殖性によるものであり、その結果、発熱とサイトカイン遺伝子の合成が強く阻害されていることが明らかになった。

概要図

論文等

  1. K. Suzuki, H. Okada, T. Itoh, T. Tada, M. Mase, K. Nakamura, M. Kubo, and K. Tsukamoto,"Association of Increased Pathogenicity of Asian H5N1 Highly Pathogenic Avian Influenza Viruses in Chickens with Highly Efficient Viral Replication Accompanied by Early Destruction of Innate Immune Responses", Journal of Virology 83:7475-7486 (2009)

関連特許

関連リンク

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